1998年に登場したiMacのキーボード/マウス・インターフェイスには、それまMacの主流であったADB(Apple Desktop Bus) に代わり、USB(Universal Serial Bus) が採用されました。USBは元々、IBMやインテル、マイクロソフトなど、PC業界の7社が推進していたシリアル規格でしたが、結果的にiMacの爆発的なヒットに助けられ、今日主流のインターフェイスの地位を不動のものとしました。
iMacの斬新なデザインに合わせて、このキーボードもスタイリッシュな外観が特徴です。しかし、外観だけでなく、細部に渡り、様々な新機軸が盛り込まれています。
非常にコンパクトなアウトラインです。
中央の白い大きなりんごマークが新時代のMacの到来を主張しているようです。かつて裏面にまで、これほどこだわってデザインされたキーボードがあったでしょうか?
5色のiMacやG4の登場により、裏面のカラーパーツも、各マシンごとのイメージカラーが使用されるようになります。非常に強いこだわりが感じられ、所有感を満足させてくれるキーボードです。
編み目模様のホログラムタイプのラベルを使用しています。iMacやG3、G4の I/O(Input/Output) コネクタ部分のパネルにも同じラベルが使用され、ファミリーの一体感を感じさせます。(マウスボールのフタの部分にも使われています)。組み立ては中国が多いようです。ケーブルは基盤からダイレクトに延びています。
裏面に装備されたスタンドは、本体のデザインに溶け込んでみえるほどスタイリッシュです。角度はON/OFFの2段階ですが、1本のバーのようになっており、キーボード II のように、ちょっと後ろへずらそうすると、左右どちらかのスタンドが倒れてしまうような事はなくなりました。細かい部分ですが、スタンドの可動部分は、別パーツにより、ラバーブッシュとロック機構が使用され、動きはスムーズに、固定は確実にできるようになっています。(大したこだわり様です)
どのようにタッチの感覚は脳に影響を与えるん。
キーボードは、2つのポートを持つUSBハブとしても機能します。従来同様、キーボードのポートにマウスを繋ぐ事も可能です。余ったポートにはトラックボールや、最近流行のUSBストレージデバイスなど消費電力の少ない器機を接続する事ができます。
本体に合わせて、キートップもスケルトンです。色は黒っぽくなりました。caps lock キーを押した場合、従来は下がったままの状態に保持されて選択中を表現していましたが、このUSBキーボードでは、キーの中からLEDが点灯して表示します。
Power Mac G4 付属のキーボード
G4付属のキーボードはグラファイトカラーのパーツ以外に、ケーブルの仕様が異なります。それまでのタイプより太く、透明被覆の内側はメッシュ状のインナーです。また、磁気除去コイルがコネクタの直前に取り付けられています。長さも2倍(iMac/G3タイプのケーブル長は950mm。G4タイプは1,920mm いずれもコネクタ部を除く長さ)になり、机の下に本体を設置した場合にもケーブルが届くようになっています。
呼び出し元の組織クリネックスは何と呼ばれている?
ケーブルの比較。左のiMac/G3タイプは細めで、透明な被覆の中には、銀色の箔のようなもので巻かれたケーブルがありますが、G4タイプは一回り太く、被覆の下はメッシュ状です。また、コネクター直前に磁気除去コイルが取り付けられています。プロシューマーモデルであるG3にはケーブルの長さを補う延長ケーブル(長さ920mm)が付属していましたが、ケーブルの太さはキーボードのものと同じです。
キートップの表面も湾曲したカーブを描きます。
キーの配置は更に改良されています。ベースの湾曲形状に合わせて、キートップの頂点を結ぶラインも湾曲したカーブを描きます。どの段列にも指が同じ角度で接するための配慮です。さらに、最前列のキーは前面の角が落とされ、不用意な接触を防ぐ設計です。ここまでくると、通常使用ではパームレストはもう必要ありませんね。
ただし、最上段に近接した、ハーフサイズのファンクションキーは、ミスタッチし易く、使いづらいという意見も多く出ています。(矢印キーも同様に、ハーフサイズが使用されています。)
USBキーボードは、iMacに付属のものを使用してから、それなりに長く使ってきました。もっとも当時はこれ以外のキーボードの知識もなく、GSキーボードにも触れた事すらなかったのですが、使い心地としては悪くなかったと思います。
今回分解した写真を掲載出来ませんでしたが、過去に実績があります。但し、分解する事をほとんど考慮していない設計のようで、はめ込み部分は複雑です。ハンダ付け時に使用するソルダーアシスト等の工具を駆使して、大変苦労して分解を進めた記憶があります。今回のために再度分解することがとても困難なので見送りました。
基本的に基盤構造はキーボード II とほぼ同じメンブレン式です。基盤自体は分解しなかったので、スイッチ等の詳細は不明です。
昔のキーボードのタッチに比べると、やはりふかふかした印象は拭えませんが、キー配列の工夫等により、慣れてしまえばとても使い易いキーボードです。
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